ライフハック芸人ウェルダン穂積の「ポケットの中の闘争」

by堺雅人さんコスプレ芸人ウェルダン穂積~ポケットの中で自由のための闘争をする(*‘∀‘)

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映画「ジョーカー」で考える「本当の優しさ」ネタバレあり

映画「ジョーカー」
観た人の感想は「考えさせられる」
「若者がマネをしたり、影響を受けてしまう」
僕の周りでも多くがとてつもない衝撃を受けている。

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(ジョーカーオフィシャルサイトより。続々と塗り替えられる記録。オスカー受賞も本命か)


口コミの熱量が違うようで、観れたらみたいな〜、から絶対観ないといけない!に変わった。


ヴェネツィア映画祭「金獅子賞」を獲っている。
ロバート・デニーロの配役がとても面白く「超人気バラエティ番組の大御所スター」となっているのが見どころ。


ジョーカー役の「ホアキン・フェニックス」もわかりやすい名前も含めてこれを観たら二度と忘れないだろう。


前回の記事で70点と書いてしまったが、
どうしても衝撃的な描写と残忍なジョーカーが許せないので点数を引いてしまったのでトータルのエンタメとしても含めたら90点以上だと思う。


アメリカのヒーロー「バットマン」の適役「ジョーカー」がなぜ、その姿になり悪のカリスマになっていったか、、、、


スターウォーズでいうダースベイダーになるまで、、、、というこうした過去編は


アニメ「銀魂」でも語られるように( ̄▽ ̄;)
超絶おもしろい。


あらすじ(ある程度のネタバレ含む)
ーーーーーーーーーー
コメディアンを夢見るアーサーは
道化師(ピエロ)の格好をして仕事をするも、馬鹿にされ続け自分の存在など誰にも認められない。暴力を受け、理不尽な扱いを受け、それでも母と笑顔で暮らす。
彼は病気で笑いが止まらない、という発作が出る。
同僚に銃を渡され、それが悲劇を起こす。
地下鉄で女性に絡もうとしていた3人の男。笑いの発作が起きるアーサーに暴力を振るい、荷物まで奪われたところで撃ち殺してしまう。
ピエロの格好をしたままだったので、目撃情報からニュースでピエロの殺人者として報道される。


ゴッサムシティ(バットマンの舞台としておなじみ)の市議会議員トーマス・ウェインはニュースのインタビューで3人の善良な市民が殺されたことへの怒りと憤りを口にする。街は貧困と不満が爆発しそうである。
トーマスにいつも手紙を送るアーサーの母ペニー。ただの憧れと昔の縁を頼りに手紙を書いていたのではなく、アーサーは彼の息子であり、助けて欲しい、との内容。それを知るアーサー。
直接トーマス・ウェイン邸に向かい面会を試みようとするも、門前払いされる。ここで
子息ブルースと対面する。


うまく映画館に忍び込み休憩しているトーマス・ウェインにトイレで対面し、自分が息子であることを話すが、それがアーサーの母の精神病じゃらくる妄想であり、息子を恐怖に晒したことの怒りから顔を殴られる。


大昔の母の精神鑑定の詳細を入手したアーサーは衝撃を受ける。
すべては母の妄想であり、自分は母から虐待を受け続け、暴力を振るい続けても笑い続ける息子を「ハッピー」として愛称にしていたのだ。


幸せだったことなど一度もなかった。


愛し続けた母を手にかけたアーサー。
笑いが止まらない発作、は治まった。


こんな時に、
憧れ続けたバラエティショーのゲストに来ないか?と打診を受ける。


ピエロのメイクをする。
家を訪れたかつての2人の同僚。1人は自分に銃を渡し、責任逃れをしようとアーサーを馬鹿にしている
アーサーは彼を惨殺し、テレビの生放送に向かう


楽屋で憧れの司会「マレー・フランクリン」(ロバートデニーロ)と挨拶を交わす。
前の放送でアーサーのライブ映像を使い、彼はジョーカーだ、と言っていたことも忘れている。


生放送が始まり、颯爽と現れるジョーカーことアーサー。
空気を読まないアーサーの言動にうまくジョークで返すマレーだが、途中から
「あなたは外の世界をみたことがあるか」
「罵り合い、他人の存在を認めない人たち」
と語りだす。
「私があの地下鉄の事件の犯人だ」と告白する。
ジョークなのかわからないスタジオ。
コメディアンなのだからネタを披露してくれ、と振るマレー。


ノック、ノック、・・・・
「オチは?」


スタジオは悲鳴と凄惨な殺戮現場と化し生中継は途切れ、


連行されるジョーカー。
街は暴徒化しており、パトカーは突如横から来た車にぶつけられる。中から暴徒に助けられたジョーカーは目を覚まし、自分がカリスマになっていることを悟る。


一方、
暴徒から身の安全を確保しようと
妻と息子を連れて逃げるトーマス・ウェインだが、暴漢に撃ち殺される。
立ちすくむ息子の「ブルース・ウェイン」


ジョーカーは精神病棟と思われる場所での
質問の中、笑い出し、
「ジョークを思いついた」
と言う。
どんなジョーク?という問いに


「あなたには理解できない」


と答える。
ーーーーーーーーーーー
あらすじ終わり


このアーサーという主人公
名作小説「アルジャーノンに花束を」
のように
頭が良くなって実は自分をコケにしていたことに気がついてしまう、のとにていて真実が明らかになった時の人の醜さが見える。


それでも、
「人が人を裁いていいことにはならない」


ここがブレてしまうとジョーカーに正義を揺さぶられることになる。


僕が一番衝撃だったのはラスト付近もなんでもなく


同僚を惨殺した後、
身体が小さいまま大人になる「小人症」の男「ゲイリー」に


「優しかったのは君だけだ」
という台詞。


ここに、
あ、ああ!!・・・・と思った。


そうか、優しいとは、
「本当の弱者にしかわからない」のだ。

自分が虐げられてきた存在だから、アーサーにも敬意と優しさを持ち、決して馬鹿にせず、相手の存在が見えるのだろう。

本当のこと(人が心の底で求めるもの)が理解できていたのはゲイリーだけ。


ただやはり、重要なのは
人には人を裁く権利はなく、
さらに、バラエティの司会
「マレー・フランクリン」に落ち度はなく、彼も苦労してきたことを示唆する雰囲気がありきちんとされも描かれていること。
ある意味でこのバランスがこの映画のすごいところ。


対極的観点で見れば
「クズと思われる人間だって、不幸なわけだし、暴徒化したような街の暴徒は持つものを持ったらあなたの考えるクズになるだろう」


ということ。


考えれば考えるほどジョーカーに反発したくなる気もする。それは共感の裏返しかもしれないが。後味の悪い惨殺シーンに正義を与えてはいけない、というのが前回のレビューにもあった虚無と30点のマイナスなのだと思う。


最後に思いついたジョーク、というのはいくらでも解釈できるだろうけれど


普通に考えると
両親を惨殺されたトーマス・ウェインの息子、あの時の子供(ブルースは後のばっとまん)が自分に復讐をしにくる、
という「全ての物語」のことなのだろう。


あー、上手い。最高に上手い。


バットマン知ってる人なら、実は「ウェイン」って名前が出た時点で、お、バットマンだ、と気づく。


僕の場合うろ覚えなので、ラストのラストでやっと、あ、そういえばバットマンって市長の息子で両親が目の前で殺される、っていう設定だったっけ、と思い出す。(これはDCシリーズの最近の作品を観ていたから)


この秀逸な位置づけと
文化的レガシーの活用の仕方は、
100点だ。


まとめとしては
「優しかったのは君だけだ」の意味と
ラストシーンのセリフと幕切れの仕方がとても良かった、といういこと。


そして、政治が完璧ではありえないように、優しさも完璧ではない。優しさだけを頼りにしてはきっと何にもなれず、誰も救えない、ということ。


序盤を見た時に、ああ、これはきっと全部伏線に意味づけしてわかりやすく描くんだな、とおもった。
悪に理由づけするのは良くないのかもしれない。
わかりやすく、という意味ではフラッシュバックの用い方で「この人物は今、あの時の記憶を思い出している」とても演出が親切で良かった。
これが喜劇でフィクションで、さらにはジョーカーであり彼が悪役なのだから、という
理由がまたまたズルくて上手い。


そうした意味で重要な映画である。


映像がトラウマクラス。
ただ僕的には「優しさを考える」だけでいいと思う。

 

これだけ書いてもまだ半分くらいしか語っていない気がする。いや〜、すごい映画。

 

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